REPORT 現地レポート

カナダのスタミナを削り、延長戦を制したディフェンス力「みんなでしっかりバトンをつないでいこう」山本麻衣選手

2022年2月11日

 「FIBA女子バスケットボールワールドカップ2022予選」は本日、大会休息日。開幕戦は延長の末、86-79でカナダに勝利したAKATSUKI FIVE 女子日本代表。馬瓜ステファニー選手(トヨタ自動車アンテロープス)が18点を挙げ、2本放った3ポイントシュートを全て決めた赤穂ひまわり選手(デンソー アイリス)が15点で続きます。オフェンスだけではなく、182cmの馬瓜選手と184cmの赤穂選手は大きなカナダを相手にリバウンドやブロックショットでも活躍し、ともに23歳の若い選手たちがチームを勢いづけました。

 「ディフェンスはずっと自信を持っている部分」と赤穂選手は言えば、馬瓜選手も「アジアカップで評価された部分であり、ディフェンスは継続してがんばろう」と意識し、日本にとっても大きな武器となっています。恩塚亨ヘッドコーチが目標とするのは、「40分間フルコートディフェンス」。延長にもつれる中、さらに長い45分間徹底し続けたことで、「それが後半に効いて、相手の足に来ていました」と赤穂選手はコート上で感じ、着実に相手のスタミナを削ったことが逆転勝利の要因です。しかし前半は、「みんなで守ろうという意識が足りず、ずっと同じようなプレーで失点が続き、相手に好きなようにプレーさせてしまいました。そこはアジャストが足りなかったです」と赤穂選手は気を引き締め、次戦は出だしから日本の武器を発揮するだけです。

 19点を挙げた#21 ナイラ・フィールズ選手がカナダの起点であり、前半はすでに11点を決めてチームを引っ張りました。後半のスタートは山本麻衣選手(トヨタ自動車アンテロープス)を起用。フィールズ選手に対して激しいプレッシャーをかけたことで、第3クォーターは無得点に抑えました。宮崎早織選手(ENEOSサンフラワーズ)と本橋菜子選手(東京羽田ヴィッキーズ)とともに、「3人いるポイントガードが前からハードなディフェンスをし、みんなでしっかりバトンをつないでいこうと話していました。そのディフェンスができると信じていたことで、プレッシャーをかけ続けることができました。疲れても、次の選手が後ろに控えていることが心強かったです」という信頼関係がチーム力となり、素晴らしいディフェンスを見せます。

 恩塚ヘッドコーチも山本選手のディフェンスを評価し、「ただがんばるだけではなく、相手にとって何が嫌かを考えながらフィジカルにプレーしていました。その背中を見ていた他の選手たちもディフェンスの熱量を上げていったことが素晴らしかったです」と評価します。

 FIBA公式戦ではじめて一緒にプレーした髙田真希選手(デンソー アイリス)や渡嘉敷来夢選手(ENEOSサンフラワーズ)とのコンビネーションプレーも見られ、「本当に良いところへダイブしたり、良いタイミングで現れてくれるので、自分はパスを出すだけでした」と山本選手は感謝し、アシストは5本成功。パスを受けた渡嘉敷選手も、山本選手との新コンビに「迷いなくパスをくれるので、あとはそこに応えるだけ。本当に良いパスが来たので、絶対に決めたいと思っていましたし、楽しかったです」と笑顔で語り、このチームのさらなる伸びしろを感じさせます。

 次戦は2月13日(日)18:00より、ボスニア・ヘルツェゴビナと対戦します。世界との真剣勝負に挑むこの機会をぜひお見逃しなく!観戦チケットは好評発売中。この試合はCSフジテレビNEXT、DAZN、バスケットLIVEにて中継・配信されます。

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